自社予約2倍と、他施設との「地域周遊」の仕組み化を両立。Nutmegで実現したデジタル変革

琵琶湖汽船株式会社様

  • 観光船
自社予約2倍と地域周遊の仕組み化を両立

日本最大の湖、琵琶湖で「ミシガンクルーズ」や「竹生島クルーズ」を運航する琵琶湖汽船株式会社では、2022年3月から観光DXサービスNutmeg(ナツメグ)を導入しました。以前は電話予約が主体で、1件の予約確定までに多大な手間を費やしていましたが、導入後は即時予約と商品在庫のコントロールが可能となったことで自社サイト経由の予約数が導入前と比較して約2倍に増加。さらに2025年の夏には、Nutmegを導入している他施設と連携し、システム上の自動精算を活用した「提携販売」を行うことで、事務負担を最小限に抑えた地域周遊プランの販売を実現させました。本記事では、導入の背景や決め手、そして「相互送客」を軸とする最新の取り組みをご紹介します。

※提携販売:Nutmegシステム上で各催行会社が作成した商品をセット化し、販売価格の自動精算を可能とした仕組み

  • ご協力企業

    琵琶湖汽船株式会社

  • 事業内容

    滋賀県の琵琶湖を拠点に、大型外輪船「ミシガン」によるクルーズや、パワースポットとして知られる「竹生島」への定期航路などを運航。明治20年の創立以来、琵琶湖観光のパイオニアとして多彩なクルーズを展開し、国内外の観光客から人気を集める。

  • 施設URL

    https://www.biwakokisen.co.jp/

本記事のサマリ

導入の背景

  • 電話予約が中心で、1件の予約確定までに多大な手間を要していた。

  • 運航拠点が点在し、予約センターでリアルタイムに在庫状況を把握できる基盤がなく、案内が煩雑化していた。

  • 紙のセット券による煩雑な事務実務が、近年、他社との提携販売を広げる上での障壁となっていた。

導入の決め手と解決策

  • 即時予約ができる、かつ、予約センターと各運航拠点が共通プラットフォームで在庫を一元管理できるデジタル基盤を構築。

  • 企画チームと予約センターで役割を分担でき、誰もが直感的に使える操作性の良さ

  • ニュースレター配信や、売上を作るためのマーケティング機能が揃っていたことに加え、新機能の開発スピードの速さも重視。

導入後の成果

  • 導入前と比較して、自社Web予約が2倍に増加し、着電数も激減。予約センターの業務効率が劇的に改善した。

  • 即時予約と在庫の可視化により「電話の折り返し」を撤廃し、予約確定までのスピードを大幅に向上。

  • Nutmegを導入している他社とのセットプランを企画し、事前に近隣体験を認知させることで、潜在的な地域周遊の掘り起こしと相互送客を実現した。

1.アナログな手作業に限界。「在庫管理」の不透明さが現場を圧迫

―― Nutmeg導入以前、どのような課題を抱えていたのでしょうか?

以前は電話予約がほとんどで、お客様からの問い合わせに対し、一度空き状況を確認してから折り返すという作業が常態化していました。運航拠点が複数の港に点在しているため、各運航拠点の最新の予約状況をリアルタイムに把握する仕組みがなく、在庫の把握が困難でした。その結果、電話対応の時間が長くなり、販売機会の損失や顧客満足度の低下にもつながりかねない状況でした。そのため、アフターコロナを見据え、現場の負担軽減とお客様の利便性を両立できるデジタル基盤の再構築が急務となっていました。

琵琶湖汽船の運航イメージ

2.操作性と、予約管理を超えた「マーケティング機能」が決め手

―― 数あるシステムの中で、なぜNutmegを選んだのでしょうか?

まずは即時予約ができること、各商品の在庫状況が一覧で目に見えて販売数量をコントロールできることが前提でした。その上で、単なる予約台帳としての機能だけでなく、ニュースレター配信、プロモーションコードの設定など、売上を最大化するためのマーケティング機能が豊富に揃っていたことが大きな決め手です。加えて、開発スピードが早く、こちらの要望にも素早く対応していただけそうだった点も後押しになりました。

社内の役割分担として「企画チームが商品ページを作成し、予約センターが在庫を管理する」ということもあり、関わるスタッフが迷わず使える直感的な操作性の良さも評価し、WEBサイトの改善を主導していた企画チームを中心に導入を進めました。

3.自社予約が2倍、着電数は激減。現場もスムーズに運用開始

―― 導入から運用定着までのプロセスはいかがでしたか?

2021年5月に検討を始め、2022年3月の新シーズン開始に合わせて非常にスピーディーに導入を進めました。Nutmeg側のサポートメンバーを交えて実施した社内WEB説明会や各拠点用の予約操作マニュアルを用意したことでスムーズに運用を開始できたように思います。導入後は自社サイト経由の予約流入が導入前と比較して約2倍に増加し、予約センターへの着電数も目に見えて減少しました。特に各運航拠点の在庫状況をリアルタイムに把握できたことで、長年の課題だった「折り返し電話」が不要になりました。お客様を待たせることなく、その場で予約を確定できる体制が整ったことは、現場の負荷軽減だけでなく顧客体験の向上においても大きな成果です。

琵琶湖汽船と大阪水上バスのセットプラン特典のご船印 琵琶湖汽船と大阪水上バスのセットプラン特典のご船印

4.他施設との「紙のセット券」を撤廃。提携販売機能が拓く地域周遊の可能性

―― 提携販売機能を活用しセットプランを販売した背景を教えてください。

コロナ禍以前は他施設とのセット券販売は紙チケットを組み合わせることが基本でしたが、紙チケットを現場で回収・枚数確認し、精算して利益分配するという事務作業が大きな負担となっていました。今回、Nutmegの提携販売機能を使えば、Eチケットによる着券が可能で、販売金額の振り分けをシステム内で自動処理できることを知ったため、既にNutmegを導入している同じ京阪グループの「大阪水上バス」と「比叡山鉄道(坂本ケーブル)」の2社へシステム上で完結するセットプランのご提案をさせていただきました

実際に2025年7月から12月にかけて、『大阪水上バス アクアライナー周遊コース×ミシガン90』や『坂本ケーブル 1日乗車券×ミシガン60』といったセットプランを販売したところ、お客様から嬉しい反響がありました。Nutmegのレビュー機能を通じて集まった口コミには、「どこに行くか決めずに来たが、セットプランがあったので両方楽しめた」「行く予定はなかったが、これがあるなら行ってみようと思った」といったお声が寄せられています。

両者のWEBサイトやSNS、PRなどを通じて事前に近隣の体験を認知していただくことで、本来の目的地プラスアルファの地域周遊を生み出すことができました。また、「一人旅」が目立った大阪水上バスとのセットでは、新しい顧客層にもご乗船いただけたことに加え、大阪と滋賀、広域観光にもつながったのではないかと感じています。

琵琶湖汽船の提携販売イメージ

5.売上最大化のために「共に汗をかいてくれるパートナー」

―― 今後の展望と、Nutmegへの期待を教えてください。

今後は、京阪グループ内での連携に留まらず、Nutmegを導入しているグループ外の事業者様とも「提携販売」を通じた新たなコラボレーションを広げていきたいと考えています。また、その際の集客開始タイミングをさらに早め、1ヶ月〜1.5ヶ月前からプロモーションを開始できる体制を整え、お客様がより旅行計画を立てやすい環境を作っていきたいです。

あわせて、予約完了時にくじを引ける懸賞機能や、プロモーションコードの詳細設定などを活用し、会員登録の促進やリピート率の向上にも注力する予定です。Nutmegは、ただシステムを提供するだけでなく、私たちの売上を最大化するために一緒に汗をかいてくれる、かけがえのないパートナーだと感じています。

今回活用された主なNutmeg機能

  • 即時予約・在庫管理:24時間365日の自動予約と、複数拠点で在庫を一元管理。

  • 提携販売機能:Nutmegを導入している他施設とのセットプランの販売や精算業務の自動化。

  • Eチケット:ボタン押下式のデジタルチケットを活用し、ペーパーレス運用など現場負荷を軽減。

  • マーケティング機能:MA、会員機能、ニュースレター等の活用。


DXは“地域共創と収益の最大化”を支えるもの

琵琶湖を代表する観光船事業者である琵琶湖汽船は、Nutmegというデジタル基盤を導入することで、単なる予約の自動化に留まらない「攻めのマーケティング」を実現しました。この次世代戦略により、自社予約数の倍増、事務工数の削減、そして施設連携による「相互送客」と「地域活性化」という三位一体の成果を挙げています。

特に、他施設とのセットプランを自社で自在に販売できるようになったことは、収益の多角化とエリア全体の体験価値向上を目指す観光・レジャー施設にとって大きなヒントになるはずです。「事務作業のDXから、エリア全体の体験向上へ」Nutmegは、変革に挑む観光経営のパートナーとして、これからも現場の進化を支え続けます。

施設連携やアクティビティ予約のDXを検討されてる事業者さまは、Nutmegへご相談ください。 豊富な経験を持つサポートチームがご相談に乗らせていただきます。
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